瓦は「経済的」

 瓦はとても耐久性に優れた製品です。金属など他の屋根材のように塗装が落ちることもありません。
 茶碗などが長年、色あせることがないことと同様に瓦も陶器に属しますので、メンテナンスがほぼフリーといえます。
 あえて言えば棟瓦のモルタル部(メンド部)が長年の風雨や暴風、地震などにより劣化やズレがたまに生じることぐらいで、費用も屋根の塗り替えに比べると安価です。

瓦は「安全」

 現在は「防災瓦」が多く使われています。また建築基準法に沿った「瓦屋根標準設計・施工ガイドライン」で、大きな台風や地震に対しても十分な強度を発揮しています。

瓦は「快適」

 屋根は建物の傘です。激しい雨や暑い太陽の光から建物を守っています。瓦の素材は断熱性に優れ、夏は涼しく冬は暖かい居住環境を作ります。トタンのように雨が屋根を叩く音も出ません。瓦は住む人を快適にしているのです。

もちろん防水、防火も

 瓦は屋根材。一番の役割は雨水を建物の中に入れないこと。瓦のすぐれた重なり構造で防水もバッチリです。
 また瓦は建築基準法で「不燃材料」と認められています。防火・準防火地域でも安心して使っていただけます。

粘土瓦の優位点

 粘土瓦には、現代の建築や生活にもプラスとなる優位点が沢山あります。
 経済性や安全性はもちろん、例えば雨音が静かになったり、自然環境の変化に強かったり。これもみな「土を焼いた瓦」という素材の強みを活かしているからです。

地震でも大丈夫

 現行の耐震基準で正しく施工された建築物であれば、地震の際も問題ありません。建物は重さに応じて設計されています。建築基準法では、重い建物も軽い建物も、それぞれの重さに応じて設計されるので、完成した家の耐震性は同じになります。

 では、どちらがより「丈夫な家」かというと答えは明らかで、重い建物です。重い建物には柱や筋交い、壁が多く、地震の揺れに対して”余力”があるからです。「丈夫な家」=「重い屋根の家」=「瓦屋根の家」。重い建物、軽い建物は屋根材によって判断されるので、重い屋根材をつかった建物は、その分しっかりと設計されるわけです。つまり、瓦屋根の家はより丈夫な家と言えるわけです。

~地震による建物崩壊の原因は?「瓦は倒壊原因ではない」~


 木造建物のおもな倒壊原因は壁量不足です。昭和56年の建築基準法改正以前の建物で多くみられます。逆に現行の耐震基準(新耐震基準・昭和56年改正され導入)に基づいて建てられた建物では、屋根の重さにかかわらず被害はとても少ないのです。1995年阪神・淡路大震災、2011年東日本大震災において、大破や倒壊した建物は、そのほとんどが「新耐震基準」よりも前の基準で設計された建物でした。

 古い基準で作られた建物は壁量が不足しており、経年により接合不良やシロアリ被害も重なって耐震性が劣化します。同時に古い建物ほど瓦屋根が多いので、瓦屋根の建物の被害が目立っているのです。

メリットの第一は耐久性にあります。素材に着色している板金屋根やカラーベスト屋根に比べ、耐久性に非常に優れています。

茶碗などが長年、色あせることがないことと同様に瓦も陶器に属しますので、メンテナンスがほぼフリーといえます。

あえて言えば棟瓦の泥が長年の風雨や地震などにより少しずつ流れ出る為に、棟瓦の積み直しが必要になることもあることぐらいで、費用も屋根の塗り替えに比べると安価です。






快適な生活を送る上で夏の遮熱は大きな意味を持ちます。
屋根材の熱射吸収率と熱容量によって決まる屋根材自体の温度上昇が大きく影響します。

カラーベスト(スレート)は表面温度が大きく上昇します。熱射吸収率が高く熱容量が小さいためです。それに対して瓦の場合には表面温度上昇が低くなります。熱射吸収率が小さく熱容量が大きいからです。

屋根材の表面温度が高くなると、屋根材の熱伝導率に応じて熱が屋根材の裏側に伝導して裏面温度を上昇させます。そして屋根材表面温度が高いほど裏面へ屋根材を貫通する熱量が増えます。

要するに屋根材表面温度が熱くなるほど屋根裏への熱貫流量が大きくなり、しいては室内温度が高くなることになります。

瓦屋根が暑い夏の遮熱性に優れ、涼しいと言われる理由です。

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